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ゲイ、バイセクシュアル、SM…禁断シーンの連続 「凍蝶圖鑑」10日公開

2015.01.10.Sat.14:39
かなりヤバい“変態”ドキュメンタリーが公開される。性のマイノリティーを追った「凍蝶圖鑑」(いてちょう・ずかん)。ゲイ、バイセクシュアル、SM、フェティシズム…。「性とは何か」という問いに真正面から向き合った禁断の問題作だ。10日から東京・新宿武蔵野館で公開。

 75分間、目の前に広がる世界に圧倒される。関西では昨年春に公開され、一部で話題を呼んだ作品だ。冒頭は大阪・淀川河川敷で、ゲイやSM夫婦、性器ピアスの男性らが繰り広げるパーティー。川向こうに望む高層ビル群が“普通”の線引きを崩壊させていく。

 ゲイを公言する大黒堂ミロさんが大阪・新世界を紹介。ホモサウナ、おじいちゃんのソープランド、アナルセックスでお湯が汚れているという銭湯というエピソードがごく自然に語られる。

 次々に登場する人物はいずれもいわゆる“変態”だ。女性の性器や排泄行為や脳などを描く鉛筆画家の林良文さんは「男性が女性の排泄行為を見たいのは自然なこと」。

 男性でも女性でもない性に目覚めたというドラァグクイーン(女装パフォーマー)のDiedrichさんは「普通、性別は外側で判断するが、性別自体が錯覚ではないか」と問いかける。

 顔に無数の鋲(びょう)を刺した身体改造マニアや、全身に刺青をいれていくシーンには背筋がしびれてくる。SMパフォーマーのMIDORIさんが、緊縛した女性の背中に16本のフックを刺し、天井からつり上げると、観客からは歓声が上がる。しかし会場にいるのは、ごく“普通”の人たち。普通とは何か、分からなくなる。

部落や在日韓国人などをテーマに、偏見と差別についてのドキュメンタリーを製作してきた田中幸夫監督にとって、性のマイノリティーは必然的テーマ。「登場人物は皆、自らの生き方を選択し、決断した人たち。覚悟を持った人は美しい。それは論理ではなく感覚。異端が未来の扉を開くという可能性を探った映画です」と田中監督。

 登場人物は、まるでストレスから解放されたようだ。ストレスを抱えたオレンジ世代の諸兄、一歩踏み込んでみては。